合法なんです

40代 女性 熊本

(気がついたときは・・)

「借金地獄」そんな言葉は小説やドラマの中だけだと思っていました。

自分の身に降りかかったのは、私がアラフィフの頃。

借金をしたのは、母でした。

父を早くに亡くし、母は寡婦年金と自分の年金をもらい始めたばかり。

金額的には十分でないにしろ、私からの少しの仕送りと年金で十分生活できていると思っていました。

ところが、会うたびに疲れきった顔をしている母。

家もなんだか、ひんやりとして異様な感じを抱きました。

なかなか口を割らない母を何度も何度も説得し聞き出したところ、やはり借金をしていました。

借金は銀行のローン。

「銀行ローンなら、悪徳ではないから安心。」

と一瞬思ったのですが、その内容に愕然としました。

年金を担保とした融資。

つまり、2ケ月に一度入ってくる年金から返済額を差し引いた額だけが手元に残るという仕組み。

返済は年金から天引きされる為、確実に滞りなく回収できるという仕組みです。

その内容をみると、驚くことにはいってくるはずの年金の半分近くは支払いになっていて、実質貰っているとおもっていた額の半分になっていたのです。

(生活は?)

たとえば、1ケ月10万円の年金支給であれば、2ケ月に一度20万円が支払われます。

その2ケ月分を半分は来月の生活費に当てなければなりません。

少し使いすぎた月は、翌月が苦しくなるのです。

それなのに、20万円のうち10万円が借金返済になれば、5万円で1月暮らさないといけないのです。

どう考えても、暮らせない。

母は賃貸ですから、家賃や水道光熱費を払ってしまえば、何も残りません。(足りないくらい)

おのずと、2ケ月分を1ケ月で使ってしまい、翌月はすっからかんになっていたのです。

(子供たちの後悔)

借金の理由は、あまり感心できないことでしたが既にそのお金もなく、日々の生活にも困窮していた母。

身体も心も衰弱しきっていました。

そんな母を一人っきりにしてしまっていた子供たちにも責任があります。

借金の返済が終わるまでは、子供たちが生活ができるよう金銭的にも精神的にもバックアップできるよう、大変でした。

今まで自由に一人で暮らしてきた我侭な老人が、今更子供たちと一緒に暮らすことは随分とストレスだったようです。

それもこれも、自分がやってしまったことだと分かってはいても、苛立ちが隠せないようでした。

もちろん、全く借金をしていない子供が、母の分を背負うということもちょっとした家族内不和を起こしました。

しかし、やっぱり親子。

見捨てることはできません。

(最後に)

年金で一人暮らしをしている老人は日本中に溢れています。

離れていても、時として頼れる子供がいる人もいれば、そうでない孤独な人も。

そんな状況(年金だけが生きる為の収入源)がわかっていても、銀行は担保があれば貸してくれるのです。

年金が半分になってしまえば、暮らしが立たないのは分かっていても、回収に問題はないからです。

もちろん、借金は自己責任です。

母は、年金が半分になってしまうことが分かっていて借りたのですから。

だからこそ、年を取ってあまり深く考えることのなくなった老人の子供たちは、大切な年金を、親たちから守ってあげられるようにしてあげないといけないんだと、痛感いたしました。


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