叔父から借りたお金で進学へ、500万円の返し方とは?

山形在住の30代男性です。

東京へ進学のため、お金が必要に

私はいわゆる団塊ジュニア世代で同年の人口が大変多く、進学も就職も狭き門でとても苦労した口です。

もともと、家は裕福ではなく、両親が朝から晩まで必至に働いて、私と妹、弟の兄弟3人を育てていました。

私は中学3年のとき、学年で真ん中より上ぐらいの成績だったのですが、これからは大学へ行かなければダメだと回りから言われ、高校は進学校へ進むことにし、なんとか合格しました。

そして、高校ではそれなりに真面目に勉強したのですが、努力が足りないのか、あまり優秀な方でもないので、偏差値も上がらず国公立は厳しく推薦で私立大学へ進学することになりました。

しかも地元にはあまり大学もないため、仙台か東京の大学へ行かざるを得ず、進学費用としてお金が必要になったのです。

バブル崩壊で、父の給料が激減

そんなとき、世間はちょうどバブルが崩壊し、不景気へまっしぐら。

建築業界に勤めていた父親は、みるみるうちに仕事が減り、びっくりするほど給料が安くなりました。

家のローンや車のローンなどもあり、両親は毎日悩んでいたようです。

ほどなく車は軽自動車に変わり、家はかろうじてそのままでしたが、食事も質素になりました。

私は、進学をあきらめなければならないものと思っていました。

都会への進学、しかも私立大学となれば入学金に100万円、毎年の授業料も同じぐらい高いです。

しかも一人暮らしをするとなれば、アパート代や生活費など他にもいろいろと考えなければなりません。

手続きの直前にあきらめて、就職しようと考えはじめていました。

叔父から進学費用を借りて、上京することに

ある日、叔父が訪ねてきました。

昔から可愛がってくれた叔父は、私から進学をあきらめる話を聞くと、絶対に大学に行けと言いました。

父の弟である叔父は、若いころ兄妹が多かった家計を支えるため、大学へ行けるほど優秀だった私の父が高校を出てすぐに仕事をして、家に仕送りしてくれたことを教えてくれました。

高度成長期、建築現場での稼ぎはなかなか良く、一生懸命に働いて弟や妹のためにお金を送って、そのおかげで叔父は最終的に大学まで出ることができたのだということでした。

叔父が現在経営者としての地位にあることも、すべて父がいたからと感謝しているのだそうです。

そんな思いから、叔父は私に進学費用を全額出すといってくれました。

進学費用は全額叔父からの借金

叔父が出してくれるのは学費のすべて、しかも“奨学金”として出世したら返してほしいといいました。

お金は、そう簡単に手に入るものではない、人が汗水流して稼いだお金を借りるということは、とても仁義がいることだと私に教えるように言いました。

両親は、最初はあまり良い顔をしていませんでしたが、どうしてもそうさせてくれという叔父の言葉に最終的には了承したようでした。

生活費は自分でアルバイトをして稼ぎ、とにかく一生懸命に勉学に励むようにと念をおされ、私ははじめて大きな借金をかかえて、大学へ進むことになったのです。

当時、感謝というよりも、重いプレッシャーを抱えてしまったような、複雑な気持ちになったのを思い出します。

無利子無期限の「叔父融資」のその後

叔父からの借金は、支度金を含め約500万円。いつか返さなければとそんな気持ちを持って、大学もそれなりに真面目に勉強したつもりです。

それでも、学業はさほどでもなく、バイトと学業を何とか両立させながら学生生活は過ぎていきました。

ただし、そんな中でも親友と呼べる仲間が出来たり、尊敬できる先輩、地味ながらも恋人が出来たりと、自分としては充実した学生生活を送ることができました。

そして迎えた空前の就職難、私も内定がなかなか獲得できずに焦る中、親の面目もあるし、借金のこともあるので、とにかくどこでもいいから就職しようと必至になっていました。

そんな時、電話をくれたのは叔父でした。

「そろそろ卒業だし、仕事をして返済を始める頃だな」そういう叔父に、私は声がつまり黙っていると、「私のところへ来ないか」。

とても意外な叔父からの提案に、一気に道が開けた気がしました。

叔父の会社は小さな電気関連の企業でしたが、特許をたくさん持っていて大手を相手にしており、不況でも利益を上げている優良企業でした。

叔父の元で働いて、学費は仕事で返してほしいと、私の就職の苦労を見透かすように話したのを覚えています。

今、私は叔父の会社で仕事をして15年、借金が返せているのか、どれほど残っているのかわかりません。

叔父はもともと私を自分の会社へ入れる気だったと、最近になって父がそっと私に教えてくれました。

それが叔父の父への恩返しだったと。

そして、私もまた仕事で、叔父に恩という借金返済をずっと続けていきたい、そう思っています。


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