高校生となった長男のための借金

私は50代の男性会社員です。

東京生まれの東京育ちで、今も家族と共に東京下町に暮らしています。

若い頃から貧乏だったので、借金塗れの人生です。

今でもその返済に追われ続けています。

長男が高校受験に失敗してしまった

それは今から数年前のことでした。

長男が遂に義務教育を終えて、高校生になる日が近づいてきました。

その当時は、いよいよ都立高校も基本的に授業料が無料になるという素晴らしい制度が実施されようとしている頃でした。

我が家も当然、長男の高校進学は都立しか考えてはいませんでした。

入学金や授業料の高額な私立高校など、一切、念頭にはありませんでした。

家が貧しいということは長男も嫌というほど思い知らされていましたので、長男自身、「自分には都立高校しか選択肢はない」と心得ていました。

しかし、当時の学校の担任から、「万一のために私立もひとつ受験すべきです」と強く言われたので、私は渋々それに応じました。

数万円もする私立校の受験費用は痛かったのですが、まあ、仕方がないと思って諦めたのでした。

とにかく、長男が都立に行きさえすればそれで良いのです。

ところが、都立高校の合格発表の日、会社で働く私の元に、家内から信じられないようなメールが届きました。

そこにはただ一言「不合格でした」と書いてあったのです。

私は我が目を疑いました。

奨学金だけでは足りなかった私立高校

その日から、私立高校に通うことになった長男のための金策が始まりました。

最も頼りになったのは、公的な奨学金制度でした。

必要書類を全て用意して、役所へ出向いて全ての手続きを行ったのは、家内でした。

しかし、長男の三年間の私立高校生活は、その奨学金だけでは全然足りません。

それで必然的に、奨学金とは別に借金をせざるを得なくなったのでした。

当時の私は不景気で給料も減っていて、ボーナスもゼロでした。

しかも手元には色々な借金があって返済も大変でした。

そんな中、また新たな借金を抱えるということに対しては、非常に葛藤しました。

しかし、他に方法はなかったのです。

家族みんなで危機を乗り越えて

結局、大手都市銀行のキャッシングを利用して何とかお金を工面することはでき、長男の高校生活も無事にスタートしました。

しかし、今後の借金返済のことを考えると私と家内は苦しみました。

少し大袈裟に言えば、我が家の家計は非常事態になってしまったのでした。

そんな時、意外にも家族の中から力強く立ち上がってくれた者がいました。

それが、長男、次男、長女、三男の四人の子供たちでした。

「みんなでな節約して、何とか頑張って生活しようよ。僕たちもみんなで家の手伝いをするよ」と言ってくれたのでした。

その言葉に励まされ、勇気をもらい、私と家内は気を取り直して頑張ったのでした。

今まで、我が家には様々な借金がありましたが、この時の長男の借金だけは、言葉では上手く表現できないような特別な思い出となりました。


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