貧乏学生の悲劇…オーディオ地獄は借金地獄

20代 男性 千葉県在住 

貧乏学生を襲ったオーディオの魔力

二年前、無事に高校を卒業した私は、都内の専門学校へと進学し、親の元を離れ初めての一人暮らしをすることとなりました。

人付き合いが不得手なことも相まって、友達も出来ず、六畳一間の部屋で孤独を感じずにはいられませんでした。

そんな時、私の心を癒すものは、唯一と言っても良い趣味である音楽鑑賞でした。

幼い時分、祖父の家に遊びに行くと決まって鳴っていた大きなスピーカーでジャズやクラシックを、祖父の膝に乗りながら聞いたことがきっかけであったと思います。

祖父が亡くなったとき、スピーカーを引き取りにいらした業者の方から、一本百万円以上する高価なものであったと聞きました。

「私も頑張って働いて、何時かあんなスピーカーと、それを収められる立派な部屋を持つんだ」この夢に向かって、「就職」への踏切板として専門学校に通っていたと思います。

当時、私の収入は仕送りを除いて、月額五万五千円、アルバイトでの収入でした。

完全に親の力を借りず、自立をして、さらにはその先にある夢を叶えるためにも、専門学校で勤勉に励むことの出来る環境を作るため、私が借りた最初の「借金」が奨学金でした。

親は家賃と、月額三万円を負担してくれていましたので、月額八万円の奨学金を貰う必要は皆無だったのです。

第二の借金

私はアルバイトを辞めてしまいました。

親の仕送りと、奨学金で貧乏学生を卒業したのです。

友達のいない私は、飲んだり騒いだりと言う学生生活からは程遠かったので、貯金も出来ました。

けれど貯金で孤独は埋まりません、パソコンの内臓スピーカから聞こえるクラッシックを傾聴して孤独を癒していたのですが、どうしても幼いころ祖父と聞いた音と比較してしまい、次第に満足出来ないようになりました。

そこで新しいアンプとスピーカーを買おうと思い立ち、自分の貯金額と相談しながら、ネットサーフィンで目欲しいものを物色し始めました。

そこで運命の一品と出会ったのです、それはあの祖父のスピーカーと同じメーカが出している小型モデルのセールの広告でした。

値段は貯金額の三倍、とても買えるものでは無かったのに、喉から手が伸びるほど欲しくて堪らない私の背中を押したのは、クレジットカードのバナー広告でした。

一週間後、スピーカーは私の元にありました。

アンプも含めて三十万、私の第二の借金です。

第三の借金

オーディオ趣味はよく病気だと言われますが、私はそこにどっぷりと浸かりました。

クレジットカードを作った翌々月に、私は消費者金融から、CDプレーヤーを購入するために三十万借金をしました。

いずれも親には内緒でいたので、督促状が実家に届き親は激怒し仕送りは打ち切られました。

学校も退学です。


サブコンテンツ

計画的な利用が必要です

このページの先頭へ